新年明けましておめでとうございます。全自交労連中央執行委員長の溝上です。組合員の皆様におかれましては、輝かしい新春をお迎えのこととお慶びを申し上げます。
旧年中は、埼玉県八潮市での道路陥没事故や、過去最悪レベルの熊被害など、日常が足下から崩れるような不安を感じる1年となり、トランプ大統領の再就任や、自民・維新連立政権の誕生によって政治情勢も不安定さを増しています。一方で、戦後80年、阪神淡路大震災から30年の節目に、改めて命の大切さを見つめ直す1年ともなりました。
我々が働くハイタク産業においても、「万博ライドシェア」の実施や、日本維新の会による「ライドシェア新法案」の国会提出などの攻勢にさらされる1年間でありましたが、大阪では業界労使の奮闘により移動需要をハイタクがまかなって万博ライドシェアが必要ないことを証明し、全国的にも「タクシー不足」と呼ばれた状況を改善することで、ライドシェア解禁派を押し返すことに成功しました。まさにハイタク業界労使の底力、エッセンシャルワーカーであるタクシードライバーの使命と矜持を社会に示す1年となりました。
本年も全自交労連は「ライドシェア完全解禁阻止」の運動に全力で取り組みます。引き続き、移動困難者をはじめとした全てのお客さまに安全・安心・丁寧な輸送を提供し、世界一の日本のタクシーの品質を維持しながら供給の安定に努めることで、我々の生活とお客さまの安全、地域公共交通の持続性を守り抜かねばなりません。同時に、白タクや、都市型ハイヤーによる客引き・名義貸し等の行為には毅然と対処し、根絶を求め運動します。
交通空白を解消するために、ハイタク業界として自治体との協力・協働を推し進めることが必要です。当該地域にハイタク事業者が存在しないようなケースでは自家用有償旅客運送(公共ライドシェア)の運行に関与・協力することも検討しなくてはなりません。他方、日本版ライドシェアについては、不要なことが明らかとなった地域では早期に終了を求めます。
ハイタク自教の職業の魅力を高めるためには賃金格差を一刻も早く是正しなくてはなりません。本年には多くの地域でタクシー運賃改定が実施される見通しであり、迎車料金の新たな設定や、冬季割増運賃の適用拡大にも道が開けるなど、労働条件改善のための価格転嫁が進んでいます。この原資を適切に労働者に分配させることで、物価高に負けずエッセンシャルワーカーに相応しい賃金・労働条件を確立していきましょう。
一方、地域間格差は深刻で、職場が倒産し労働者自主管理で雇用を守った全自交の仲間もいます。そもそも事業採算性の厳しい地域では、民間事業者の努力にも限界があります。「地域公共交通であり、社会資本・公共財であるタクシー」を国や自治体が責任をもって財政的に支える持続可能な政策が今こそ必要です。
昨年7月の第27回参議院選挙では、皆様のご協力により、全自交が推薦する岸真紀子候補を当選させることができました。しかし、誠心誠意働いていただいた森屋隆さんの議席を失ったことは痛恨の極みであり、我々はこの悔しさを噛みしめ、来る国政選挙では立憲民主党を中心とした政権交代を実現し、今度こそ我々の手でタクシー事業法を成立させましょう。
これからも全自交労連は、ハイヤー・タクシー・自動車教習所の産業別労働組合として、時代の先頭に立ち、運動を展開して参ります。本年も組合員の皆様の無事故・無違反と、ご健勝・ご多幸を祈念いたしまして、年頭の御挨拶とさせていただきます。

