本日第1回口頭弁論期日において、原告としての意見陳述の機会を与えて頂いたことに感謝申し上げます。
現在、私は神戸相互タクシー労働組合の副委員長をしています。
我々の組合は、2023年10月以来、会社より、不利益取扱い・不誠実団交や団交拒否・支配介入といった、たび重なる不当労働行為を受け、一方で会社の意を受けたとしか考えられない第二組合が作られました。やむなく私たち組合は、昨年4月より兵庫県労働委員会に救済申立てを行いました。会社は当初は労働委員会からの指摘を受けて団交に応じるようになりましたが、次第にその後、私たちに非常に厳しい対応をとるようになっていきました。
労働委員会において何度か調査期日がもたれましたが、その最中の昨年12月、会社はいきなり私に対し「懲戒解雇」処分をしてきました。私が会社に入ったのは6年前ですが、私だけでなく、古くからの乗務員に聞いてもこれまで「懲戒解雇」という処分がされたことは聞いたことがありません。私、そして私の所属する労働組合も、今回の処分は、私を労働組合から排除し、私たちの組合の弱体化を図ろうとしたものと受け止めています。
私に対する解雇の理由とされている事実については、訴状で詳しく記載しています。いくつも解雇理由が上げられていますが、会社はその「理由」の“数の多さ”で解雇の不当性をごまかそうとしているとしか考えられません。
解雇理由の第一にあげられている事実は、私がまさに組合活動として行っていたことを対象にしています。組合員の切実な訴えを受けて、そのことについて副委員長として会社に折衝することが何故解雇理由とされるのでしょうか?
また、会社は、タクシーメーター操作やチケットの取扱い不正という事実を解雇理由としています。訴状においても触れていますが、会社では「私客」が認められています。チケットを利用される「私客」と、どのような関係をもつべきなのか、私たち乗務員それぞれが悩むところです。会社からも改めての教育や指導を受けたことはありません。会社が指摘するように、私にタクシーチケットの取扱いが不適切なところがあるということであれば、ドライブレコーダー等を点検しながら、私の説明も聞いた上で問題の所在を確認し、適切な指摘や指導をすべきであると思います。
タクシーメーターの操作やタクシーチケットを巡るやりとりについては、ご理解を頂くことは容易ではないところがあるかもしれません。この点は、裁判の中で十分ご説明をしたいと考えておりますが、私が、解雇理由として指摘されている事実によって不正な利益を得たことは断じてありません。また、懲戒解雇処分を受けるような“不正行為”を敢えて行ったことも決してありません。
私は、昨年10月25日に会社から事情聴取を受けました。そこでは懲戒解雇を前提とした「弁明」の機会がもたれたとはとても言えないと思います。
会社が私の「非違行為」を発見したとする車載カメラ映像を確認させてもらう機会もなく、あいまいな事実関係を前提にもっぱら非難を受けました。
そして12月12日に12月15日付での懲戒解雇処分を受けました。
会社においてはこれまで、料金について不正に操作して多額の金銭を着服したような案件については、その事実に争いがないような場合でも、当該乗務員を懲戒解雇処分をすることなく、事前に接触の機会をもって「自主退社」を勧めるような対応をとってきています。また事前に組合にも話してきています。しかし、今回はいきなりの「懲戒解雇」です。これは組合対策としか考えようがありません。
会社は、この間の労使紛争の過程で、私を含む組合員を対象に、明らかな名誉毀損に当たる掲示をして、会社の責任者が名誉毀損罪で処罰を受ける、という事態を引き起こしました。板木平元組合員については既にこの裁判所での民事裁判で、会社は自らの責任を認め、賠償金を支払い、謝罪文を掲示しました。本件でも私はこの点についての会社の責任を追及しています。このようなことまでして組合に不当な攻撃を加えること自体異常な事態と思います。
今回の裁判で、会社はいさぎよく自らの不当性を認め、私に対する解雇を撤回し、一日も早く正常な労使関係を実現することを心から望みます。