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ホーム > ニュース > 2025年4月20日掲載

ライドシェア解禁法案 維新が提出

日本維新の会は4月11日、衆議院に議員立法として「ライドシェア事業に係る制度の導入に関する法律案」を提出しました。

法案は実質的に「ライドシェアの完全解禁」を目的とし、▽タクシー事業者以外の参入▽ドライバーは二種免許不要で業務委託型を推進▽台数や導入する地域・期間・場合を無制限に▽ダイナミックプライシングなどの内容で、まさに利用者の安全、労働者の生活、地域の公共交通を破壊する悪法です。

現状、同法案が成立する見込みは、ほぼありませんが、今後の選挙結果によっては予断を許しません。完全解禁阻止のため、闘争を強化しましょう。

日交労ハイヤー ベア1万円

25春闘 前進相次ぐ

全自交労連加盟組合の2025春闘は、3月27日の回答指定日を過ぎ、多くの妥結報告が届いています。

日交労が、ハイヤー乗務員において、月例賃金のベースアップ1万円+定昇1800円の輝かしい成果を勝ち取ったことをはじめ、乗務員や内勤職員のベア報告が相次ぎ、京王自動車労組、名鉄交通労組、山梨交通YKタクシー労組、石川交通労組、柏崎交通労組が月例賃金のベアを勝ち取りました。

また大半の組合が、運賃改定を見据え、現行賃金制度(=労働分配率)の維持を確認し、別途、一時金等の増額を勝ち取っています。迎車料金が無料の東北地方では、迎車料金の実現を求める闘いも続いています。

一方、他産業では前年以上の妥結が相次ぎ、4月3日時点の連合の集計では、平均で1万7358円(5・42%)、従業員数99人以下の職場でも1万1669円(4・69%)の賃上げが実現。

タクシー乗務員と全産業の2024年の年収格差は約112万円となり、前年より約24万円拡大しました。

【北海道地連】

安全永楽交通労働組合 2月28日 生活支援助成金として、個人営収11カ月分(24年4月~25年2月)の1%分を支給。平均支給額は70,000円以上で前年比40,000円アップ。最低でも10,000円は保証
※前号で0.5%と報じたが、再交渉により1%支給に上方修正し再妥結
全自交相互交通労働組合 4月1日 現行賃金制度維持 ▽有給休暇取得時の手当改善(固定給+歩合給の平均額を補償)
朝日交通労働組合 3月10日 現行賃金制度維持▽年間一時金(夏季・秋季・冬季)を協定通りに支給▽振替勤務の柔軟化▽ワイシャツ支給
全自交相互交通労働組合 4月1日 現行賃金制度維持 ▽有給休暇取得時の手当改善(固定給+歩合給の平均額を補償)

【山形地本】

今村支部 3月31日 現行賃金制度維持▽夏季一時金として半期営収の1.2%

【千葉地連】

京成タクシー佐倉八街労働組合 3月1日 現行賃金制度維持▽春闘解決一時金組合員12,000円、非組合員6,000円、定時制組合員6,000円、定時制非組合員3,000円
京成佐倉タクシー労働組合 3月18日 現行賃金制度維持▽解決一時金15,000円▽稼働車両増加

【東京地連】

荏原交通ユニオン 3月13日 現行賃金制度維持▽春闘特別賞与として最高25,000円支給(乗務日数・迎車回数・成績・事故の期間実績による)▽労使の事前協議制を確認▽車内タブレットの改修
京王自動車労働組合 3月24日 タクシー乗務員=現行賃金制度維持、バス乗務員=基本給ベア7,600円(3.2%)、パート社員=基本時間給ベア45円(3.2%)▽生活改善一時金を獲得。タクシー乗務員は昨年支給がなかったが一律15,000円を獲得。事務、整備職、正社員、嘱託社員は一律10,000円。パート社員5,000円▽ハイヤー乗務員の諸課題や、忌引休暇取得時の賃金について継続協議
日交労働組合 3月31日 タクシー=現行賃金制度維持▽ハイヤー=ベア10,000円(本給5,000円・手当5,000円)、定昇1,800円▽タクシーの業績評価一時金に最高ランク(支給額75,000円)を新設▽日交埼玉は一時金歩率+1%▽ハイヤー年間一時金620,000円(前年比20,000円増、別途年功加算有)▽タクシー車の1割に完全包囲型防犯板を導入し女性・新人に優先配備▽車内嘔吐時に利用者から20,000円請求の明確化(全額乗務員に支給)▽運賃改定時に交通費実費支給の方向で合意
大和自動車交通労働組合 4月1日 定昇全職種300円▽賞与=タクシー前年同基準、ハイヤー440,000円(前年比+20,000円)、職員450,000円(前年同額)、工員415,000円(前年同額)▽自動車整備士資格手当を各級ごとに増額(+500~1,000円)▽タクシー・ハイヤーで連休期間基準額見直し▽ハイヤーで無事故無違反表彰制度を新設▽ハイヤーで公出時のゴルフ送迎補償額を増額(+2,000円)

【山梨地連】

山梨交通YKタクシー労働組合 3月27日 乗務員=現行賃金制度維持、内勤者=ベア2,000円▽乗務員賞与基準を改定。従来は月間営収400,001円以上が対象で3~5%の支給額だったが、300,000~400,000円で2%の支給区分を新設▽定時制勤務者の交通費増額(6,600円→8,000円)

【愛知地連】

名鉄知多タクシー労働組合 3月19日 現行賃金制度維持▽解決一時金=一律2,500円▽車両乗換手当500円⇒1,000円
名鉄交通労働組合 3月27日 乗務員=ベア本給2500円、業務社員=ベア本給5,000円▽年間臨時給の歩率改定(+0.2%~0.5%)▽春闘解決一時金一律2,500円▽通勤旅費規定見直し(25㎞以上10,000円⇒15,000円)
名鉄四日市タクシー労働組合 3月27日 現行賃金制度維持▽期末一時金5,000円(平均)▽75歳以降の短時間勤務新設・制服支給基準改善

【新潟地連】

柏崎交通労働組合 3月21日 ベア4,000円+定昇1,000円で一律5,000円昇給▽同時に初任給も一律4,000円アップ▽時給制のバス乗務員の時給一律1,150円、その他乗務員1,050円▽期末手当として一律100,000円支給▽夏季一時金200,000円、冬季一時金300,000円で合意
アイエムタクシー労働組合 3月24日 現行賃金制度維持▽決算賞与として一律15,000円支給
新発田観光タクシー労働組合 3月27日 現行賃金制度維持▽春闘解決金10,000円

【石川ハイタク連合会】

石川近鉄タクシー労働組合 3月14日 現行賃金制度維持▽春闘解決一時金2,500円~5,000円▽震災対応特別手当2,500円~5,000円▽深夜勤務手当(1回800円→1,000円)▽洗車カード1,000円分支給▽乗務員研修計画実施
石川交通労働組合 3月24日 乗務員ベア500円▽期末一時金4,000円~8,000円▽下車勤務手当増額(1時間当たり2,200円→2,700円)

冬季割増運賃に光明

国土交通省は3月12日、全タク連の理事会で「寒冷地の道県については積雪量によらず、必要な事業者が冬季割増運賃を設定できることとすべきではないか」との方向性を示しました。

現状では北海道、秋田、山形、新潟、長野の積雪量の多い一部地域のみ冬季の運賃2割増しが認められていますが、見直しが実現すれば、対象地域は北海道・東北・北陸信越の全域に拡大することが期待され、営収と賃金の改善が見込まれます。

背景には、全自交青森地連の江良實・特別執行委員が「豪雪の青森でなぜ冬季割増が認められないのか」と再三、国交省に訴えてきたように、寒冷地で働く全自交の仲間の声がありました。

市民会議の案内

交通の安全と労働を考える市民会議

「万博と日本版ライドシェア24時間解禁の先に何があるか?」~大阪から公共交通の『未来』を考える~
5月10日14時~
エルおおさか(大阪府立労働センター)

青ナンバー

最近、話題の「テクノ封建制」という本がある
グーグルやアップル、アマゾン、そしてウーバーなどのテクノロジー企業・プラットフォーマーは、いまや『デジタル領土』を思い通りに支配する領主となっていて、従来の資本主義の主役だった大企業すらその家臣、一般の我々は小作農の立場にあるという恐ろしい分析をした本だ
では、我らがタクシー業界で「新たな領主」の地位を狙うのは誰か。配車アプリの運営会社にほかならない▽顧客を握ったアプリ会社の権力は大きくなる一方だ。さらに「優先配車料金」や「割引クーポン」など、アプリ会社が利用者に設定する価格は『旅行業法に基づく便益の対価』としてタクシーの運賃・料金とは別物とされ、何の規制もなく野放しの状態にある
ところが国土交通省は先日、アプリ手数料について「運賃・料金規制の対象とすることを検討すべき」との方針を新たに示した
大いに期待したい。デジタル領主を規制する権力を持つのは行政だけだ
我々労働者が、江戸時代のように「民は生かさず殺さず」の地位に追いやられる前に。
K・T

タクシー年収 伸び悩み

格差 再び100万円超…

全国の法人タクシー乗務員の2024年の推計平均年収は414万8500円でした。23年の年収と比べ、4万1400円のマイナスです。タクシーの年収は、コロナ禍の影響を受けた21年に280万4000円まで落ち込み、その後、需要回復と運賃改定の効果でV字回復をしてきました。しかし、多くの地域で前回の運賃改定から時間が過ぎ、営収と賃金が伸び悩んでいる現状が明らかとなっています。

一方で、全産業の平均年収は毎年の大幅な賃上げで右肩上がりとなっており、昨年より20万500円高い、526万9900円まで上昇。

タクシーと全産業の年収格差は23年に87万9500円まで縮まっていましたが、24年は112万1400円となり、再び百万円以上の格差に拡大しています。東京では23年にタクシー乗務員の年収が全産業平均を上回る歴史的な逆転がおきましたが、24年はタクシー年収が約84万円減少した一方で、全産業年収は60万円以上も増加しています。

再び格差を縮めていくためには、今春闘での奮闘はもちろんのこと、運賃や迎車料金の価格転嫁を早急に実現し、営業収入を大幅に上げ、賃金に適正に反映させることが必要です。

推計年収は厚生労働省が3月17日に公表した2024年賃金構造基本統計調査を基に算出しました。

ハイタクフォーラム 国交省 要請交渉

迎車料金 乗務員へ

ハイタクフォーラム(全自交労連・交通労連ハイタク部会・私鉄総連ハイタク協議会)は、3月6日に国土交通省への要請交渉を行い、全国から集結した約100名の労働者が、国交省に意見し改善を求めました。タクシー政策議員連盟の国会議員計61名が行政交渉に立ち合いました。国交省の小林太郎大臣官房審議官は「皆さまの労働条件改善は(政策の)大きな柱だ」とあいさつしました。

賃金に関する要請に対し、国交省側は「運賃改定で労働条件が悪化するようなことをしている事業者には指導し、皆様の安定収入につながるよう取り組みたい」と回答。迎車料金を乗務員に還元しないケースについては、国交省担当者が「個人的な考え」と前置きしつつ「お迎えに行くあいだも労働。ドライバーさんに還元されるべきだ」と踏み込んで回答しました。

一方、大阪の24時間運行をはじめとした日本版ライドシェアの無制限な規制緩和については、労働側から指摘・質問が相次ぎましたが、国交省側から、まともな回答がなく、不満も残りました。

また特定・準特定地域の指定基準に関し、乗務員の充足状況を加味して、変更を検討する意向も示されました。

国交省・厚労省交渉での主な発言者

全自交東北 春闘セミナー

勝ち取ろう迎車・予約料金

全自交東北地方連合会は3月23日、山形県米沢市の「アクティー米沢」で2025春闘・政策セミナーを開催しました。高橋学委員長は「政策闘争を真剣にやっていこう。今こそタクシーが重要な社会インフラであると訴える時だ。乗務員不足がこれほど深刻になったことはない。『国家政策として公共交通を守る』ため現場から声を上げよう」と述べました。

各単組が春闘交渉に突入している中、東北全県でいまだ無料の迎車料金(迎車回送料金)や、時間や車種の予約料金の実現に向けた運動の強化が重要なテーマとなりました。価格転嫁によって大幅な賃金改善を実現するため、東北地連全体の統一要求として事業者や協会に迎車・予約料金の設定を求めていく方向性が確認されました。

講師としてお招きした東北運輸局旅客二課の関澤真課長は、タクシーの運賃・料金の種類と仕組み、値上げに必要な手続きなどを丁寧に解説し、「迎車回送料金は東北ではまだ1社も導入されていませんが、他の運輸局管内では多くの会社が導入しています」と述べ、札幌や福岡における最近の導入事例も紹介しました。

全自交本部の津田光太郎書記次長も春闘について講演し、全国での迎車・予約料金の具体例を「札幌では迎車200円に時間予約800円で合計1000円。京都ではあのMKタクシーですら、予約料金を始めた」と紹介。事業者へ価格転嫁を要求し、同時に春闘で労働分配率を改悪させない合意を結ぶことの重要性を強調しました。

山形県選挙区のはがみちや参議院議員(無所属)が来賓参加し、営業区域の統合に向けた働きかけなど、国政での実績を報告しました。

もりや議員が熱弁 「補償賃金」論に反響

東北地連セミナーには、全自交労連が推薦する、もりやたかし参議院議員(私鉄総連組織内・立憲民主党)が駆け付け、約1時間、組合員との意見交換を行いました。

もりや議員は持論として、過疎地域のタクシー乗務員などの社会に不可欠な労働者に対し「『補償賃金』を導入すべきだ」と主張。「地域最賃(またはそれ以上)の金額を国や自治体が補償した上で、売り上げに応じた賃金は労使で決める。そういう考え方が必要だ」と述べ『準公務員』と言うべき仕事に賃金を補償する制度を提唱しました。

国会で発言し、労働組合や市民、自治体議員との議論を重ねて世論をつくり、公契約条例や特定最低賃金など、すでにある制度も活用して実現を目指す考えを述べています。

参加者からは「実現のために我々は何をすべきか」と質問が出るなど、大きな反響がありました。

迎車料金の実現を!山形・宮城 協会に要請

東北各県の地連・地本は迎車料金や予約料金の実現に向け運動を強化しています。

全自交山形地方本部の遠藤栄二委員長は3月26日、山形県ハイヤー協会の石川康夫会長に「迎車料金等の設定と賃金への適正配分を求める要請書」を提出。全自交宮城地方本部の大沼富士雄委員長代行も3月28日に、宮城県タクシー協会の髙澤雅哉会長に同じ内容の要請を行いました。

要請書は、東北以外では迎車料金や予約料金が当たり前に設定され、労使双方の増収につながっている事実を指摘。両委員長は「お迎えや待機の時間、予約の前に仕事ができない時間は、労働時間であるにも関わらず、乗務員には何の対価もなく、今後の最低賃金の引き上げを踏まえても迎車・予約料金が必要だ」、「今こそ『タクシーを呼ぶのはタダ』という東北の利用者の固定観念を変えなくてはならない」と訴え、同時に迎車料金などの増収分を適正に賃金に反映させるよう強く求めました。

迎車料金等の認可申請は個別に各社が行うものですが、収支が赤字となっている必要があるため、申請は、運賃改定の前か、運賃改定と同時のタイミングで行う必要があります。労働者の声で事業者の決断を後押しして、賃金の改善を実現しましょう。

静岡 意見交換

全自交静岡ハイタク連合会は3月19日、熱海市内で、伊豆地域の自治体議員と地域公共交通の課題と対策について意見交換会を行いました。連合静岡も参加し全自交からは西尾喜久夫・静岡ハイタク事務局長、本田有・本部書記次長が参加。

参加者からは「地域には交通の専門家がいない」「財源が確保できない」と窮状が訴えられました。

西尾事務局長は「タクシー事業者による柔軟な取り組みも可能になってきている。伊豆地域には対応可能なタクシー事業者がまだまだある。安易にライドシェア議論に向かうのではなく、今後もタクシーという安全な移動手段を提供し続ける方法を模索していく必要がある」と呼び掛けました。

全自交労連は次の参議院選挙で以下2名の推薦を決定


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