ライドシェア新法絶対阻止 公共交通を守り雇用破壊を許さない
ハイタクフォーラム(全自交労連・交通労連ハイタク部会・私鉄総連ハイタク協議会)は、3月6・7日に都内で中央行動を実施しました。
7日に東京・お茶の水の全電通労働会館で開催された総決起集会には、全国から250名以上のハイタク労働者が集結し、ライドシェア新法絶対阻止へ、心を一つにしました。集会後には、タクシー政策議員連盟(辻元清美会長)と意見交換し、地方のタクシー運転者の実態を訴えました。
6日には行政交渉を実施。大阪の日本版ライドシェア24時間運行など、様々な課題を追及しました。厚労省から明確な回答があった一方、残念ながら国交省からは明確な回答がありませんでした。
3月14日の衆議院国土交通委員会で、立憲民主党の森山浩行議員が「『万博ライドシェア』について、万博が終了した後の取り扱いは」と質問し、中野洋昌国土交通大臣から「今回の措置は万博期間中におけるタクシーの供給不足に備えるために実施するもので、終了時までの措置。万博終了後は通常の運用に戻る」との答弁を引き出しました。
維新の会の府政が続く大阪では、日本版ライドシェアの全曜日・24時間・府内全域運行が始まってしまいました。最悪の場合、万博終了後もこの無制限運行が続くことが強く懸念されていたため、この大臣答弁は大きな意味を持ちます。
ハイタクフォーラムが3月6日に実施した厚生労働省要請=写真=では、日本版ライドシェア運転者にもタクシーと全く同じ、改善基準告示の労働時間規制が適用されることが明確になりました。大阪で24時間運行をする場合も、改善基準告示で許される運転者の拘束時間は日勤で13時間以内(最大でも15時間)です。法令違反を厳格にチェックしなければなりません。
全自交神奈川地連の坂本良介副委員長が、日本版RS運転者について「どうやって労働実態を把握するのか」、「大阪では24時間乗務するケースが出てきかねない」と質問。厚労省労働基準局監督課の子安成人・副主任中央労働基準監察監督官は、「タクシー運転者の改善基準告示の規定の範囲内で運用していただき、それを超えている場合は指導する」と回答し、日本版RSを運行するタクシー会社に対して監督指導を行い、拘束時間や休息期間の違反があれば、そのタクシー会社が指導対象になることも明確化しました。
2025春闘の第一号妥結報告が、北海道地連より届きました。安全永楽交通労組は23春闘で月例賃金配分率1%増を勝ち取っており、25春闘では配分率2%アップを要求して交渉。生活支援金において前年実績より約5千円増額の平均3万5千円を勝ち取りました。全国の仲間とともに、大幅な賃金改善を求め、闘い抜きましょう。
3月11日時点の本部集約分
【北海道】
安全永楽交通労組 2月28日妥結。賃金は現状維持▽生活支援金(助成金)として各人の年間営収の0.5%以上を支給。平均額3万5千円超で入社間もない人にも最低1万円支給▽夏季一時金の3カ月前倒し支給や設備改善実施も合意。
3月11日時点の本部集約分
私の財布の中には、ほとんどいないが…▽新1万円札の顔になった実業家の渋沢栄一が昔、「信用は実に資本であって、商売繁栄の根底である」と言ったそうだ。この言葉を是非、トランプ大統領に聞かせたい▽現在のアメリカは何十年もかけて築いた信用を数ヵ月で失おうとしている。法と科学と国際協調を無視し、日本をはじめとした長年の同盟国をも身勝手に批判して〝関税〟で脅す姿勢は、米国の信用失墜とさらなる物価高を招く。世界的な「トランプ不況」すら懸念される▽だが一方で、この世界情勢と我々の賃上げは全く別の話だと強調したい▽実際に、今春闘ではトヨタ自動車、日立製作所、JFEスチールなど、トランプの関税や不況の影響を大きく受けそうな企業でも満額回答が相次いだ。つまり「会社と産業を存続させるために、賃上げは避けて通れない」ことを経営者も知っているのだ▽当然、ハイタク自教産業を将来につなぐためには、他産業に負けない賃金の実現こそ最優先で最低限の課題である▽組合員の財布に〝渋沢栄一〟を増やすため、団結して春闘を闘い抜こう。
主催者としてあいさつした溝上泰央ハイタクフォーラム代表幹事(全自交労連中央執行委員長)は、「今年は、戦後80年、阪神淡路大震災から30年、といった節目の年であり、亡くなられた方に哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げておきたい」と冒頭で述べ「世界で起きている様々な紛争は、原油を始め、あらゆる物の高騰を引き起こし、アメリカではトランプ大統領が再び誕生した。アメリカンファーストを声高に訴え、特例の無い関税を課す姿勢は、大国としての余裕が見えず、今後の日本の経済においてもどのような影響が及ぶか、しっかりと注視していかなくてはならない」と発言しました。
また、昨年10月の第50回の衆議院選挙に触れ、「皆様のご協力のもと自公の過半数割れを実現することが出来た。今夏に行われる第27回参議院選挙でも、私たちのために働いてくれる多くの国会議員をしっかりと当選させなくてはならない」「自公の過半数割れによって、拙速な法整備こそ免れたが、足りないタクシーの補完として始まった日本版ライドシェア・公共ライドシェアは、当初の懸念通り徐々に運行時間帯が広がりを見せている。『大阪万博』での『ライドシェア24時間稼働許可』には、ハイタクフォーラムとして、即時撤回を国土交通省に要請した」と報告しました。 最後に、「私たちは、規制緩和との長い闘いで、タクシーの安売り競争が安全を破壊することを知っている。適正な人件費をまかなえるだけの運賃・料金を実現するため、全国のハイタク労働者の声を一つに合わせ、行政や事業者にぶつけていこう」と呼び掛けました。
違反があれば指導
ハイタクフォーラムが3月6日に実施した厚生労働省要請=写真=では、全自交神奈川地連の坂本良介副委員長が日本版ライドシェア運転者への改善基準告示の適用について「どうやって労働実態を把握するのか」、「大阪では24時間乗務するケースが出てきかねない」と指摘しました。
厚労省労働基準局監督課の子安成人・副主任中央労働基準監察監督官は、「タクシー運転者の改善基準告示の規定の範囲内で運用していただき、それを超えている場合は指導する」と回答し、日本版RSドライバーにも、タクシーと同じ拘束時間や休息期間の規制が適用され、運行するタクシー会社に対して監督指導を行って違反があれば、そのタクシー会社が指導対象になることを明確化しました。
▼国土交通省要請の内容は次号で詳報します。
集会では、タクシー政策議員連盟で事務局長を務める森屋隆参議院議員(私鉄総連組織内・全自交推薦)より、ライドシェア新法を阻止する取り組みについて、報告を受けました=写真。
森屋議員は「総理、命が懸かっているんですよ」と、岸田文雄前首相に、ライドシェア問題を追及した昨年3月の参議院予算委員会など、1年前の情勢を振り返り「(推進派は)もっと簡単に導入できると思っていた。しかし労働組合が一致団結して運動を展開し、国民に(ライドシェアの問題点を)浸透させた」と総括。
「今年はライドシェア問題にピリオドを打つ年にしなくてはならない。なにが国民生活に大事なのか、それを知らしめる闘いだ。国会の場でライドシェア問題に決着をつける」と決意を述べました。
本日、ハイタクフォーラムは、全国で働くハイヤー・タクシー労働者の固い決意を示すため「公共交通を守り雇用破壊を許さない ライドシェア新法絶対阻止 3.7総決起集会」を開催した。
思い返せば昨年の今頃、ライドシェア完全解禁をめぐる情勢はまさに切迫し、ライドシェア新法成立の危機は眼前に迫っていた。私たちハイタク労働者の闘争の成果により、一旦はこの攻勢を退けることに成功したが、決して楽観することはできない。
自らの利益のみを追求するプラットフォーマーらは、今この瞬間もライドシェア新法成立に向けた企みを続けている。その証拠に、日本維新の会は、単独でも「ライドシェア新法」を提出する意向を明らかにしている。
また、利用者の移動困難を解消するため、やむなく容認した「日本版ライドシェア」についても、大阪では万博開催を口実に、24時間・府内全域での運行が認められ、そこに巨大資本が参入して大規模なライドシェアドライバー募集を行うなど、本来の趣旨を逸脱した運用が始まっている。これが実質的なライドシェアの完全解禁につながることも強く危惧される。
しかし、私たちは決して負けない。この闘いに負けてはならない。
地域公共交通の安全と安心が破壊され、労働者の待遇と雇用の安定が破壊される。ライドシェアの完全解禁がもたらすこのような絶望的な未来を、私たちは自らの誇りにかけて阻止しなければならない。
決して忘れてはならないのは私たちが孤独ではないことだ。連合や交運労協をはじめとする働く仲間、労働者の目線に立つ学識者や弁護士、良識ある事業者、この国の未来を真剣に考える議員と行政担当者が、私たちの横に立ち、共に闘ってくれた。そして何よりも安全で安心、持続可能な移動手段を求める利用者の思いを背に受け、私たちは今後も闘っていく。
ハイタク労働者の待遇を向上させ、地域公共交通と雇用を守り抜き、ライドシェアなど不要な状況を作りだそう。今こそ長年にわたったライドシェア問題にピリオドを打つ時だ。私たちは公共交通で働く者の使命と矜持を胸に、全力でライドシェア新法絶対阻止のために闘うことを決議する。
2025年3月7日
公共交通を守り 雇用破壊を許さない
ライドシェア新法絶対阻止 3・7総決起集会
5名の来賓より連帯あいさつをいただきました。
連合の清水事務局長は「連合はライドシェア新法が導入されることのないよう引き続き取り組む」と述べ、交運労協の慶島事務局長は「日本維新の会は、しょうこりもなく『ライドシェア新法』を提出すると聞くが、断固反対である。ハイタクだけの問題でなく、人流・物流に関わる総ての法律と雇用法制への破壊攻撃と位置づけ、交運労協は組織全体で闘う」と強固な連帯を示しました。
立憲民主党の辻元代表代行は、大阪万博を口実とした日本版の24時間運行について、「これを突破口に全面解禁につなげようとする維新の下心が見え隠れしている。大阪から風穴を開けられないよう全力を尽くす」と表明し、「労働者の政権を作り、賃金アップを勝ち取る」と政権交代への強い思いを述べました。
全タク連の坂本最高顧問は「公共輸送産業のドライバーは世間並より給料が低いのに、ええ時だけエッセンシャルワーカーと持ち上げる。そんなアホな話あるか」と述べ、ドライバーの賃金改善のため、労使で国の政策・法律を変えることを呼び掛けました。
また交運労協の小島哲事務局次長より「タクシーとライドシェアに関する千名意識調査」の報告をいただき、ライドシェアの法制化を「迅速に」望む声はわずか15%しかなく、逆に6割以上の利用者が「慎重な検討」を求めていることを学びました。
タクシー政策議員連盟(辻元清美会長)の幹部議員は、3月7日にハイタクフォーラムと意見交換し、全国から集まったハイタク労働者の訴えを聞きました。ライドシェア新法阻止や、日本版ライドシェアの見直しの必要性について確認したほか、地方のタクシー産業や利用者を支えるためには、国の直接支援が必要であることを話し合いました。
全自交東北地連の高橋学委員長は「東北では8社のタクシー会社が倒産。多くの会社が24時間営業を続けられなくなった。乗務員の年収も東京では他産業並みになったが東北ではまだ100万円以上の賃金格差がある。安易なライドシェアはますます公共交通を弱らせる悪循環だ」と述べ、国による支援金や、最低賃金の支給支援、公共交通への消費税免除などを訴えました。
万博RS問題 大阪府に要請
維新の会の政策を背景に、万博開催を口実として、日本版ライドシェアの全曜日・24時間・大阪府内全域運行が始まってしまいました。
全自交関西地方連合会と交通労連関西地方総支部ハイタク部会、私鉄関西ハイタク労働組合連合会の3団体は2月14日、大阪府への要請を行い、根拠なき24時間運行に抗議し、「ライドシェアの全面解禁につながる」として即時見直しを求めました。万博終了後も理由をこじつけ24時間運行を継続する懸念に対し、大阪府の担当者は「万博後は白紙」としか回答せず、我々の疑念は解消されませんでした。
社会を支える労働者に賃上げ
交通運輸・観光・サービス産業の労働者60万人が集う交運労協は、3月3日、都内で春闘総決起集会を開催。
池之谷潤議長は「この社会を支える私たちキーワーカーにふさわしい賃金と労働条件を勝ち取るため、すべての組合員が最後まで闘い抜くことを要請する」と述べ、交通運輸産業の低賃金・長時間労働の実態を変える強い決意を共有しました。
集会は連合の交通・運輸部門連絡会との共催で、芳野友子連合会長も参加し「物価高に負けない賃上げ。労働の価値に見合う賃上げ」を呼び掛けました。
全自交岩手地本の一関支部(千葉隆敏委員長)と、岩手県タクシー協会一関支部は2月7日、佐藤善仁・一関市長に燃料高騰への支援を要請。岩手地本の要請で多くの自治体支援が実現しています。
賃上げなき産業に未来なし
北海道地連は2月13日に札幌市内で春闘臨時大会を開き、鈴木久雄委員長は「会社が厳しいからと言って、要求しないことは現状の追認になる」、「各単組の団交で、『私たちの要求する賃金・労働条件改善には、運賃改定(札幌圏以外は迎車料金新設)が必要である。従って、当社から運賃改定の機運を上げてもらいたい』との要求を」と求め、価格転嫁の意義を強調しました。
関東地連と東京地連は2月13日、都内で合同の春闘討論集会を開き、春闘方針や統一要求を確立しました。。全自交労連の方針に基づいた月額2万8000円の要求額について、関東地連の水野潔委員長は「全単組が高い要求を出して、事業者と協議を」と呼び掛け、東京地連の内田亨委員長は「この要求金額の意味をしっかりと理解して交渉を。経営者が真剣に考なければならない時代がきた」と述べました。
愛知地連は2月3日、蒲郡市で開いた中央委員会で春闘方針と地連統一要求を確立。下出健雄委員長は「月額2万8千円以上昇給の意味を組合が事業者に対し、しっかりと説明しなければならない」と、今春闘の意義を強調。翌4日の勉強会では、本部の本田有書記次長が「賃金体系によらず賃率・配分にこだわった要求、交渉が必要」と強調しました。
静岡ハイタク連合会は2月6日、焼津市内で拡大幹事会を開催し、春闘方針と要求水準を決定。新垣賀規委員長は「運転者不足を解消しライドシェア問題に終止符を打つためにも、他産業に負けない賃上げが必要だ」とあいさつ。続いて開催された労使懇談会では、活発な意見交換が行われ、本部の本田有書記次長がハイタク産業の現状と静岡地区における課題等について講演しました。
昨年11月に結成された北信越地連は、能登地域の復興支援を兼ね、石川県志賀町で2月25、26日に春闘討論集会を開きました。震災で被害を受けた石川交通労組七尾支部の受川裕一支部長は、全国からの支援に感謝し地域交通を守り抜く決意を表明。石橋剛委員長は改めて復興への思いを述べ、春闘勝利に向け、団結を呼び掛けました。各県地連の代表者が春闘要求を説明し、各地の公共・日本版ライドシェアの状況を報告。全自交本部の津田光太郎書記次長が春闘課題について講演しました。
山地連は2月11日の第46回委員会で春闘方針を確立。石橋剛委員長は「私たちの生活を維持する上ではこれまで通りの要求では到底間に合わず、最低賃金の引き上げにも追い越される。 月間2万8千円・年間8%という要求額は決して大げさな数字ではない。私たちも経営者も考え方を変えなければハイタク産業は見放される」と25春闘の認識を語りました。
関西地連は、2月11日に大阪市内で開いた春闘討論集会で、2万8千円以上の賃上げと早期の運賃改定、白タクライドシェア阻止を柱とする春闘方針を決定しました。櫻井邦広委員長は乗務員の社会的地位向上を訴え「この業界のモラルのなさ、企業理念のなさが一番の問題だ」と訴えました。神戸相互労組の闘争について訴訟代理人の在間秀和弁護士の講演を聞き、春闘課題について全自交本部の野尻雅人書記長の講演を聞きました。
地裁へ提訴 県労委にも申立
昨年末に不当解雇された神戸相互タクシー労働組合の安尾崇伯副委員長は、2月25日、神戸相互タクシー株式会社と取締役1名を相手取り、神戸地方裁判所尼崎支部に提訴しました。内容は、安尾氏に対する懲戒解雇処分の無効と地位確認、賃金補償、慰謝料、名誉毀損行為の損害賠償、謝罪文の掲示を請求するものです。
また神戸相互タクシー労組は兵庫県労働委員会に対し、昨年4月22 日に不当労働行為救済申立をしていますが、さらに今年2月3日、安尾氏の地位保全と損害賠償を求めて第二次救済申立を行いました。裁判の原告代理人は、労働委員会でも代理人を務める大阪労働弁護団の在間秀和・普門大輔両弁護士が担当。全面勝利に向け、全自交関西地連では傍聴応援などの支援を呼び掛けています。
安尾氏は、提訴に当たり関西地連の機関紙「全自交関西」にコメントを投稿し、「会社が私にしてきたこの無法な行いは、一昨年末より始まった、会社による組合攻撃に端を発します。ユニオンショップ協定があるにもかかわらず、当組合に通知する事なく、管理職による新しい組合結成に肩入れをしたばかりか、乗務員である当組合員への脱退勧奨や当組合に対する数々の不当労働行為を行ってきました。我々は兵庫県労働委員会にも救済申し立てをし、闘っていますが、その最中に会社は私を勤め人にとって死罪に値する懲戒解雇処分に至らしめました」と経緯を述べました。
そして「これは会社による不当労働行為に負けずに残ってくれている組合員に動揺を与え、組合弱体化を図る会社の計画のひとつであることは紛れもなく、到底許す事などできません。ですが、私ひとりで闘い抜く事はできる筈もなく、家族の協力と組合の仲間の皆様のお力添え、お支えを頂き提訴するに至りました。誠にありがとうございます。しっかりと闘って参りますので、なお一層の後押しをよろしくお願い申し上げます」と全面勝利への固い決意を語っています。
